アンティーク買い付け完了 総括編

Bonjour 皆さん!

おかげさまで今年3回目のアンティーク買い付けは無事に終了しました。通関用の各種資料作成も完了。日本に向けて明日フランスを発ちます。

このところ冬や春、晩夏の買い付けが続いていましたので、秋にプロヴァンスを訪れるのは久しぶり。また、前投稿でご紹介したゴルフ場内コンドミニアムを利用するのも10年ぶりという、久しぶりが多い買い付けになりました。

プロ向けアンティークフェアーの会場。屋外にテーブルやチェストなど大きなアンティーク家具が並んでいる。

本投稿ではまずプロ向けアンティークフェアーに関する情報をいくつか追加しておきましょう。

プロ向けアンティークフェアーは、これまで「プロ向けアンティークフェアーってどんなもの?」「プロ向けアンティークフェアーでの買い付け方法」「アンティークフェアーで買い付ける」などで集中的に取り上げています。

これからプロのアンティークバイヤーになるぞ!という方はぜひこれらの投稿に一度目を通してみてください。また、特にバイヤーを目指している方でなくても、興味深いアンティーク買い付けの世界に触れ、アンティーク買い付け業務に携わってみたくなるかもしれませんよ。

プロ向けアンティークフェアーで買い付けを行う場合、大きな家具を運ぶための台車(chariot)が必要であるということは以前お話しました。

ほとんどの場合、台車さえ持参すれば家具の運搬で悩むことはありませんが、買い付け対象が家具だけという方は珍しいと思います。雑貨などの小物も買い付ける方がほとんどでしょう。

フェアーに限らず、フランスでは買い手側が購入品を持ち運ぶためのバッグを持参するのが常識。売り手が提供してくれることを期待してはいけません(困っている姿を見て自分用に持っているビニール袋的なものに入れてくれる場合もありますが)。

アンティークフェアーなどである程度まとまった量の小物類を仕入れる場合、一つ一つ手持ちして車に運んでいたらきりがありません。スーパーで購入することができる大き目サイズのショッピングバッグを持参しましょう。

アンティークフェアーでショッピングバッグを持ちながら商品を物色する奥様

小物類は購入する都度このバッグに入れて持ち運ぶのがベスト。ポーターに頼むまでもありません。バッグがいっぱいになって詰め込むことができなくなった時点で車に持ち帰ってください。

また、小物専門で大量に買い付ける方などはキャスター付きの大きなショッピングバッグが使いやすいと思います。

シャンデリア類は次の写真のように木枠に吊るした状態で販売されていますが、この状態のまま運ばないでください。

プロ向けアンティークフェアーの屋外会場。大きなシャンデリアがいくつか見える。

一つ一つのシャンデリアパーツは劣化が早い鉄製の細い針金で本体に結びつけられています。

少し揺れるただけで本体から外れてポロっと落ちてしまうことがありますので、揺れないようにシャンデリア全体を木枠に完全固定しなければなりません。

また、本体をしっかり固定してもちょっとした振動でパーツが外れてしまうことがありますので、パーツを失くすことが無いように必ず下からカバーをしてください。

良心的な売り手さんであれば、完璧な状態で引き渡してくれますが、そうでないケースもありますので、ご注意を。

幸い現在はポーターと契約していますので、商品運びにまつわる心配もなくゆっくり買い付けをしています。ポーターを利用する前は本当に大変でした。

アンティーク品のレストアに使用するパーツや清掃用品、塗料などを販売しているのもプロ向けアンティークフェアーの良いところ。一般店では入手しづらいものばかりです。

蝶番や鍵などのアンティークレストア用品
蝶番や鍵などのアンティークレストア用品。

このような備品販売ブースを見かけたらぜひ覗いてみてください。何かしら有用なものが見つかるかもしれません。再販用の商品として仕入れるという手もありますよ。

フェアーに限らず、フランスではアンティーク・ブロカントマーケットで少し変わった品を見かけることがあります。

バットマンの像

バットマンの像。いったいどこから仕入れてきたのでしょう。。。

古いボート。(青色)

古いボート。魅力的な色ですし、エッジの効いたスタイルとシャビー加減も好みですが、自宅やショップで飾るにはあまりにも大きすぎるような。まあ、ブロカント市場は中古品市場でもありますので、実用品としてのニーズがあるのでしょう。

ハクチョウのはく製

おやおやハクチョウですね。ちなみに野生動物の取引を制限するワシントン条約に引っ掛かり通関でトラブルになる可能性がありますので、動物、鳥類、昆虫などのはく製・標本には手を出さないことをお勧めいたします。

お口直し?に、今回撮影した美しいアンティーク品もアップしておきましょう。アンティークマーケットの大部分は美品で占められていますのでご安心を。

シャンデリア、チェスト、フラワーポットなどの美しいアンティーク品。
キャンドルホルダー、チェスト、チェアー、アルモワールなどの煌びやかなアンティーク品。

ご縁があり、今回はローヌワイン関連の仕事にも少し携わることができました。

Gigondasで試飲するオーナーラファエル。

AOCジゴンダス(Gigondas)での試飲風景です。コート・ロティには劣るものの、かなり質の高いローヌワイン。「決して高級とは言えないが」などと書かれている日本のサイトもありますが、いえいえ、こちらではそこそこ高級な部類に入りますよ。

次はお隣の村ヴァケラス(Vacqueyras)。

Vaqueyrasで試飲するオーナーラファエル。
Vaqueyrasで試飲したワイン5本。うち1本はGigondas

担当の方に勧められてジゴンダスも一本試飲しました。いずれも濃厚な南ローヌワインであるヴァケラスとジゴンダス、兄弟のような関係です。実力のあるAOCですので、いずれ日本でも頭角を現してくるくとでしょう。

帰国日前日は何度目かのカシ(Cassis)再訪。カシについては「ラコストとカシ ひと味違うプロヴァンス」で詳しくご紹介していますので、まだご覧になっていない方はぜひアクセスしてみてください。

いつものように港の見えるカフェでランチ。港沿いのカフェ・ビストロ全店制覇が私たちの目標なのです。

風景を堪能するために、できるだけ海に近い席を選びます。

それでは美味しい地中海の海の幸をいただきましょう。今日は貝類中心のメニューにしました。

カシ(Cassis)のカフェで食べた海の幸盛り合わせ。ムール貝、エビ、その他貝類。
mムール貝とエビの盛り合わせ

合わせるワインはもちろんAOCカシの白ワイン。

ワインクーラーに入れられたカシ(Cassis)の白ワインボトル。

数時間後に車を運転します。飲みすぎないようにハーフボトルを二人でシェアすることにしました。

フランスではワイン2杯までであれば違反になりません。ただし2杯というのはあくまでも目安で、取り締まりではしっかり血中アルコール濃度を測り違反の有無を判定します。

0.5g/L未満:おとがめなし
0.5g/L以上0.8g/L未満:交通違反
0.8g/L以上:刑事罰

目安として、ワインやビール一杯を飲んだときの血中アルコール濃度は0.2g/Lから0.25g/Lくらいということになっていますので、2杯くらいであればまあ大丈夫でしょう、ということです。

フランスにおける飲酒運転の基準は年々厳しくなっていますので、このルールもいつ改定されるかわかりません。

運転する私は一杯、残りは奥様に。もちろん全く飲まないに越したことはありませんね、ごめんなさい。

お店の方がカモメに餌をあげています。よく慣れていますね。

港でカモメに餌をやる女性の後ろ姿

食後に少し町中を歩いてみることにしました。

カシ(Cassis)の海と切り立った石灰岩の崖。

他のコートダジュールの町同様、カシではサボテンやヤシの木のような植物を多く見かけます。南仏の中でも特に地中海沿いは気温が高く、南国そのもの。植栽だけ見ると日本より暑そうですね(実際は違います)。

サボテンと紫色の花
カシ(Cassis)で見かけたヤシのような植物
バルコニーに植えられているサボテン

そろそろ宿に向かいましょう。

明日は早朝の便でマルセイユを発ちますので、今晩は空港横のホテルに宿泊。部屋でテレビを点けるとそこにはあの方のお姿が(汗)

フランスのTV番組に出演しているピコ太郎

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

またお会いできるのを楽しみにしております!

Raphaël

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